歯科放射線量と防護

歯科放射線量と防護

歯科放射線量と防護

歯科では、治療の治療過程で様々な検査を行います。例えば、ムシ歯が進行してしまい、止むを得ず

神経を取り除く治療(抜髄と言いいます。)の場合、治療開始前の診断、治療中、終了後の確認と、少

なくとも3回小さなレントゲンを撮ります。 エックス線検査は、虫歯の広がりの程度や複雑な歯の

根の部分の形態、曲がり具合など、肉眼では見えない部分の多くの情報をもたらしてくれます。

歯科におけるエックス線には、デンタルX線、パノラマX 線、歯科用コーンビーム型CTの3種類が

あります。最近は、フィルムによる撮影より、デジタルレントゲン装置による撮影が主流になりました

被曝量は10分の1から5分の1程度に軽減されています。

放射線被ばく線量は 一般的な小さなデンタルX線検査で0.01mSv,    顎全体を1枚で撮る

パノラマX線検査で、0.02mSv ,  インプラン治療や、抜歯困難な埋伏智歯(親知らず)の抜歯、歯の

根っこにできた膿の袋の広がり具合を検査するために有用なコーンビーム型CTで0.01〜0.1mSv

とされています。日本人が1年で自然に被曝する放射線量が、約2.1mSvですので、デンタルで、

200分の1、パノラマで、100分の1となります。さらに撮影時、鉛の入った防護エプロンを

着用していただくことにより、口腔域以外への被曝を限りなく減らしています。

人体が、白血病やガンになると言われている放射線量は、1度に1000mSvと言われています。

これは、歯科のレントゲン1枚の10万倍ということになります。

ムシ歯や歯周病をきちんと治療するためにも、口腔癌や、顎の関節の異常の発見、三叉神経の走行、

副鼻腔炎などの診断などに、とても有効な診断器具です。

いくら少ないとは言え、むやみにレントゲン撮影をすることはありません。医療行為は必ず、

その行為がもたらす利益がリスクを上回っている場合に行われるべきなので、撮影が必要であるときに

のみ、撮影をするということです。

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